第一回 妖霊星

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眼を覚ますと、目の前には少女の寝顔があった。 眞一は寝床から飛び起きた。 だれだっ はっ? あれ?昨日寝る時は一人だったよな だれ?なんなのこれ? しかも可愛い!! 「あぅ…」 少女は眼を擦りながら体を起こす。 そして眞一と眼があった。 「あっども」 とりあえず声をかけてみる。 少女は顔を真っ赤にして寝床から急いで出ると眞一に平伏した。 「うっうちは律といいます 長岡さまのお世話を言いつかってきました」 「お世話って」 「高様が長岡さまのまずは(とぎ)をせよとおっしゃりまして… 昨日はお伺いしたのですが、寝ていらしたので起こすのも行けないと思い一緒の寝具で、その…添い寝させていただきました」 なっなんだってぇっ!! あのゴリラ顔(師直)何を考えてやがる!! ぼっ僕は見ず知らずの女の子が来たからって、たとえOKだって抱いたりしないわっ 「ああっお怒りですよね、すいません、すいません」 律は額を床に擦り付けた。 「いや、そんな事しないで、頭を上げてっ」 「はっはい」 顔を上げた律の瞳は潤んでおり、今にも泣きそうだ。 「大丈夫、僕は怒ってないからね」 眞一は優しい声色で話すと、律に戻っていいと話し部屋から出た。 廊下を出ると葵が丁度こちらに来たので、師直がいる部屋まで案内してもらう。 「おぉっ眞一、どうした」 師直はにやりと笑う。 「高さん、なんで律さんを僕の部屋に」 「何を怒っておる、もしかして女子(おなご)は嫌いか?」 「そういう問題では」 「なら良いではないか 律はわしがお主のためを思って選んだ女子じゃぞ 器量も良い、なにが不満ぞ」 師直は、こいつは何を言っているんだ?と本気で訳がわからないという顔をしていた。 眞一はともかく今後一再、部屋に女性を呼ばないでほしいと訴えた。 師直は「未来人は硬いのぉ」と驚きながらも頷いた。
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