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眼を覚ますと、目の前には少女の寝顔があった。
眞一は寝床から飛び起きた。
だれだっ はっ?
あれ?昨日寝る時は一人だったよな
だれ?なんなのこれ?
しかも可愛い!!
「あぅ…」
少女は眼を擦りながら体を起こす。
そして眞一と眼があった。
「あっども」
とりあえず声をかけてみる。
少女は顔を真っ赤にして寝床から急いで出ると眞一に平伏した。
「うっうちは律といいます
長岡さまのお世話を言いつかってきました」
「お世話って」
「高様が長岡さまのまずは伽をせよとおっしゃりまして…
昨日はお伺いしたのですが、寝ていらしたので起こすのも行けないと思い一緒の寝具で、その…添い寝させていただきました」
なっなんだってぇっ!!
あのゴリラ顔(師直)何を考えてやがる!!
ぼっ僕は見ず知らずの女の子が来たからって、たとえOKだって抱いたりしないわっ
「ああっお怒りですよね、すいません、すいません」
律は額を床に擦り付けた。
「いや、そんな事しないで、頭を上げてっ」
「はっはい」
顔を上げた律の瞳は潤んでおり、今にも泣きそうだ。
「大丈夫、僕は怒ってないからね」
眞一は優しい声色で話すと、律に戻っていいと話し部屋から出た。
廊下を出ると葵が丁度こちらに来たので、師直がいる部屋まで案内してもらう。
「おぉっ眞一、どうした」
師直はにやりと笑う。
「高さん、なんで律さんを僕の部屋に」
「何を怒っておる、もしかして女子は嫌いか?」
「そういう問題では」
「なら良いではないか
律はわしがお主のためを思って選んだ女子じゃぞ
器量も良い、なにが不満ぞ」
師直は、こいつは何を言っているんだ?と本気で訳がわからないという顔をしていた。
眞一はともかく今後一再、部屋に女性を呼ばないでほしいと訴えた。
師直は「未来人は硬いのぉ」と驚きながらも頷いた。
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