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律が朝食を運んで来た。お膳一人分である。
「律さん、一緒に食べよ?」
前から思っていたが…武士階級は家族と一緒に食事はしないのだ…
食事中は律は、ご飯をよそったりして世話をしてくれる。
「いえ、そんな恐れおおい」
「僕がいた時代ではみんなで一緒に食事をするんだよ」
「そうなのですか」
「うん、一人で食べるより二人で食べたほうが美味しいからね」
「わかりました、ではうちも用意してきます」
律は笑顔で頷くと部屋を出ていった。
部屋から戻ってくると律の後ろには同じく膳をもった葵がいた。
「律から話を聞いてね、お邪魔かな?」
葵はいたずらっ子のように笑う。
「葵さまったら…」
「いらっしゃい」
眞一は笑顔で葵に話かけた。
律さんと葵さんか…どっちも美少女なんだよなぁ…
「どうしたの眞一?にやにやして」
「はぃ?」
顏に出てしまったのかぁ…
まあ、しょうがないよね…今まで美少女との接点なんてなかったし…
「大殿が眞一に話があるってさ」
「おおとの?」
「華子さまのお父上、貞氏様だよ」
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