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その日もわたしはいつも通り
オフィスの雑用を請け負っていた…
いつもみたいに社内のみんなに
お茶をいれる
橘 厳子
(タチバナキビコ)
「あんたさ、もう入社1年でしょ?
お茶のいれ方がまだなってないし…
どういうことよ?」
こんなのはいつもの事
あたしは謝る事しかしない…
言い合いになるのがめんどうだったし…
上司の河切(カワキリ)さんは橘さんを
えこひいきしてる…
わたしが反論した所で
自分の首を絞めるだけ…
小さくため息をついたわたしは
窓側に置いてあるコピー機の用紙の補充をする
渓谷 儷弥
(ケイコクナラミ)
「橘さんて…いつも、美月に口うるさいけど…
きっと貴女のためだから…まあ、頑張って…」
励ましにならない励ましをしてくる
この人も…やっぱり苦手かも…
まあ、もう慣れてはいるんだけどね
わたしは窓から外を眺めた…
空は生憎の曇り空で雨がザーザー降ってる
家から傘を持ってきといてよかった…
気づくと時計は夕方17時をさしていた
上司河切
「よーし!時間だ、みんな帰ろう!
ああ、美月は残業を頼む
この書類を全部、片付けてから帰るんだぞ」
そういうとわたし以外の同僚は
みんな帰っていく…
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