第1ノ章 “出逢い”

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その日もわたしはいつも通り オフィスの雑用を請け負っていた… いつもみたいに社内のみんなに お茶をいれる 橘 厳子 (タチバナキビコ) 「あんたさ、もう入社1年でしょ? お茶のいれ方がまだなってないし… どういうことよ?」 こんなのはいつもの事 あたしは謝る事しかしない… 言い合いになるのがめんどうだったし… 上司の河切(カワキリ)さんは橘さんを えこひいきしてる… わたしが反論した所で 自分の首を絞めるだけ… 小さくため息をついたわたしは 窓側に置いてあるコピー機の用紙の補充をする 渓谷 儷弥 (ケイコクナラミ) 「橘さんて…いつも、美月に口うるさいけど… きっと貴女のためだから…まあ、頑張って…」 励ましにならない励ましをしてくる この人も…やっぱり苦手かも… まあ、もう慣れてはいるんだけどね わたしは窓から外を眺めた… 空は生憎の曇り空で雨がザーザー降ってる 家から傘を持ってきといてよかった… 気づくと時計は夕方17時をさしていた 上司河切 「よーし!時間だ、みんな帰ろう! ああ、美月は残業を頼む この書類を全部、片付けてから帰るんだぞ」 そういうとわたし以外の同僚は みんな帰っていく…
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