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わたし
(結城 美月)
「もう…喋らないでください…
わたしの服が濡れようと構いません…」
わたしは彼に肩を貸す
ここからわたしの家はすぐ近い…
?
「…ッ…ハァ…ハァ…」
彼はなんとか足を踏み出して
わたしはそんな彼の歩調に合わせて歩く
息づかいがやっぱり苦しそう
しかもずぶ濡れで体力を相当消耗してる…
ゆっくりではあったけど
確実にわたし達は一歩一歩自宅に近づいてる!
しばらく、歩きようやく
わたしのアパートが見えてきた!
で、でも…わたしのアパート…
3階建てでエレベーターはない
しかもわたしの部屋は最上階の3階だ…
仕方ないわ…!
わたし達はアパートに入り
傘を閉じたわたしはそれを腕にかける
わたし
(結城 美月)
「あ、あの…まだ…歩けますか…?」
わたしは支えてる彼を見上げる
?
「ハァ…ハァ…ッゴホゴホ…
う…うん…やって…みる…ッハァ…」
彼は相変わらず苦しそうで…
申し訳ない気持ちになりながらも
わたしは頷いて…
階段の一段目に足を乗せる彼もふらつく
足取りではあったけど一段目に足を乗せる
わたしの服は彼を支えてたせいか
すっかり濡れてしまったけど気にならなかった…
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