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目を開けると、そこには見慣れた壁、見慣れた天井。
住み慣れた自分の部屋であった。
何の変哲もない朝。
ただ、いつもと違っているのは、セットしてある目覚ましのアラーム音よりも先に目が覚めてしまったことだけ。
鼓動が酷く乱れているのは、意識が覚醒していくと共に、フワリと霞が薄まるように消えていった夢のせいであろう。
内容はもう思い出す事は出来ないが、とても重要な会話を誰かとしていたような気がする。
そして、何か取返しのつかないことを言ってしまったような――――
未だ布団に入ったまま、さっきまで見ていた夢を思い出そうとするが、けたたましい機械音によって、その思考は妨げられた。
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