25人が本棚に入れています
本棚に追加
「え? あれ? 私、そんなに寝相が悪かったっけ?」
慌てて自分の周りを確認するが、いつも通り、ヘッドボード側に頭は向いていたし、枕だってある。
けれど、視線を部屋全体に移した時、私は絶叫した。
自分自身は“いつもと変わらない”向きで寝ていたのだが、家具の配置も窓や扉の位置が全て“いつもと”逆なのだ。
これは一体どういうこと?
パニックになりながらも、未だにアラーム機能が作動しているスマホを手に取る。
慣れた手つきでアラームを解除すると同時に、今、自分が置かれている状況を確認する。
昨夜までは何も変わったところは無かった。
それなのに、目を覚ました途端に、全部が逆に配置されているなんてこと、有り得るの?
誰かの悪戯にしても、こんな大がかりなことをするメリットがどこにもない。
それ以前に、これだけのことをされていれば、いくら爆睡していたとしても気が付く筈。
最初のコメントを投稿しよう!