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「ユメ!起きなさい!」
「……むにゃ」
アタシの言葉にわずかに口を開けて声を漏らすだけで動こうとしない愛しき妹にちょっとイラっとする。
「起きろォォォ!!!」
前に出て誰もが耳を塞ぎたくなるくらいの大声で叫ぶ。
周囲の人が好奇の目でアタシを見つめ、ヒソヒソと話していたがそれらをキッと睨みつけて威嚇する。
そして後ろに戻って、ユメに文句を言う。
「ほら、早く起きなさいな!こんな所で寝ていては人様に変な目で見られるじゃない!」
こんな所というのは公共施設・公園のベンチの上。
そんなところで横になって寝ている可愛らしい妹をアタシは大声で起こしていた。
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