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ベルトコンベアーの先には大きな箱型の機械があり、その先はさらに二つのベルトコンベアーに分かれていました。
そこで選別され、ある箱は右のベルトコンベアーに、またある箱は左のベルトコンベアーに流れていきました。
僕たちはまず右のベルトコンベアーの先を見に行きました。
すると青い扉の向こうへ荷物は吸い込まれていき、その先は見えません。
次に左のベルトコンベアーの先を見に行くと、今度は赤い扉の向こうへ荷物が吸い込まれていきます。
なんだ右も左も同じだな、そう思ったその時、悲鳴のような、世にも恐ろしい叫び声が赤い扉の向こうから聞こえてきました。
僕たちは顔を見合わせ、怖くなってその場から逃げ出しました。
そして、何事も無かったかのように仕事に戻りました。
あくる日、ピートくんは工場長に呼び出されました。
「工場長に何て言われたの?」
僕は尋ねました。
「僕の機体は古くなっているから、新しい機械に生まれ変わらせてくれるのだそうだ。体は変わっても、核の部分は再利用するから大丈夫だって言うけど、本当かな」
不安そうなピートくん。
「大丈夫だよ。いいなあ! 新しいボディ!」
僕はそう言いましたが、内心は不安でいっぱいでした。
もしかして昨日のアレがバレて処分されるのでは、そう思ったのです。
そうしてピートくんはいなくなりました。
僕はピートくんの代わりにやってきた新入りのロボットに仕事をおしえました。
新入りは新型ロボットなので、ほとんど何も教えなくても沢山のことがプログラムされていて勝手に仕事をこなします。
僕は新型ロボットはすごいなあ、と思いました。
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