リサイクル工場にて

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リサイクル工場にて

   目を開けると、そこには眩しい光がありました。  見知らぬ真っ白な天井。いくつものライトが僕を照らし、その奥では白衣を着た男が何やら怪しげな器具をカチャカチャと動かしています。  僕はあまりの眩しさに目を再びつぶり、なぜこんな事になったのか考え始めたのです――   *  僕はリサイクル工場で働くロボットでした。  運ばれてきた山のような荷物をベルトコンベアーへひたすら運び続けるのが仕事です。  昔はこの工場にも沢山の従業員がいたそうなんですが、機械化が進み、今では白いヒゲを生やした工場長以外は全員ロボットです。  代わり映えのない決められた仕事をする毎日。でも、そんな暮らしは結構快適です。  ロボットなので疲れも空腹も睡眠欲もありませんしね。ただひたすら荷物を運ぶ日々です。  友達もいます。同型のロボットのピートくんです。ピートくんは僕と同じ時期にこの工場にやってきました。  ピートくんはロボットなのに感情が豊かです。  工場長も「感情プログラムは抜いたはずなのに、おかしいなあ」と首をひねるほどです。  ある日ピートくんは言いました。 「この荷物を開けて中を見てやろうぜ」  やめなよ、と僕は言ったのですが、ピートくんはガムテープをはがし、ダンボールを開けてしまいました。   するとそこには、僕と同型とロボットが詰められていました。  僕はロボットに話かけましたが返事はありません。壊れているようです。  僕には感情回路は無いはずなのに、なぜだかひどくぞっとしてしまいました。  ピートくんは綺麗にガムテープを貼ってダンボールを元の形に戻しました。 「今度はこの荷物がどこに流れていくのか見てみよう」    ピートくんはさらに提案しました。  僕はとてもいやな予感がしたのですが、ピートくんに強引にさそわれ、ベルトコンベアーの先を見に行くことにしました。   
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