オルゴールの子守歌

私は、愛する息子に、オルゴールの子守歌を聞かせてあげた。

そうすると、息子は穏やかな顔になり泣き止んでいた。

そしてなかなか眠らない夜には、オルゴールの子守歌を聞かせると、いつの間にかすやすやと深い眠りについていた。

子供が中学生になったころ反抗期に入り、親の言う事を聞かなくなっていた。

どうしようもない感情をどこにぶつけたらいいのか分からなくていつもイライラしていた。

私は自分も同じ道を通ってきたから分かるのだ。

何も言わずに夜になると息子の部屋に行きオルゴールの子守歌を聞かせていた。

息子はそのオルゴールの音色を聞くとイライラがおさまり穏やかになりぐっすりと深い眠りについていた。

高校生になり息子も学校以外の事に興味を持ち始めていた。

ロックバンドを友達と一緒にやると言い出した。ロックバンドに夢中になり過ぎて、友達の家で寝泊まりして一週間帰ってこない時もあった。