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私と妻はとても心配したけれど君が成長した証なんだと自分たちに言い聞かせてはいたけど、妻は毎日君の事を心配して君にどこへ行くの、何をやっているのと散々聞いていたね。
それに対して君はそっけない態度をとり妻は、ショックを受けていたんだ。
私は何も言わず君の事を静かに見守っていたんだ。
でも、君にオルゴールの子守歌を聞かせたくてたまらなかた。
君が寝静まってから、私はそっと君の部屋に行きオルゴールの子守歌をそっと聞かせていたんだ。
君はオルゴールの音色が始まると寝ているのに微笑んでいた。
その顔が見たくて、私は何度も夜こっそりと君の部屋に入ってはオルゴールの子守歌を聞かせていたんだ。
そして最後にはお休みと言って部屋を出たんだ。
そんな君も立派な社会人になったんだね。
そして好きな人と結婚して、子供が生まれて私はとても嬉しかった。
とても幸せだった。そんな時に君が私に言った言葉に私は驚いた。
君は私にオルゴールの子守歌を聞かせてほしいといったんだよね。
私の驚きの顔を見て君は笑いながら言うんだ。
「ぼくは知っていたんだ。いつもお父さんがオルゴールの子守歌をそっと聞かせてくれていたこと。
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