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「またですか?」
「ええ。本当に全く原因が分からないんですよ」
白衣を着た男達がスーツ姿の男を取り囲んで、困惑気味に話し合っている。
「手術は完璧でした」
「それなのに何故、患者は死亡してしまうんだ」
会議室の上座に座る、でっぷりとした男が苛立ったような声を上げる。
「それがどうも、亡くなった患者の殆どに、脳に多大なストレスを感じた痕が見られるんです」
「ストレス?」
「ええ。あまりにも大きな恐怖を感じた時に見られるような脳の萎縮が見られるんですよ」
「ということは、私共の製品が問題というわけではないのではないでしょうか? 皆、違う病気での手術だというのに、お亡くなりになられたというのはおかしな話ではありますが、内臓疾患が直接的な死の原因ではなく、実は、脳の方に死に至る重大な要因があったのではありませんか?」
白衣の男達の話を静かに聞いていた、スーツ姿の男が得意気な顔をして口を挟んだ。
どうやら彼は製薬会社の人間のようだ。
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