15.あなたの温もり

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「君が意外に頑固だっていうことがわかったよ。 僕が止めても君は帰らないよね?」 「……」 何も返せず黙っていると、センター長は観念したようにため息を吐く。 「…定時には上がるように。 体調が異変するようならすぐに帰ること。 十八時以降からはまた豪雨に変わるみたいだから、絶対に定時で上がるんだよ」 「ありがとうございます!」 「僕が出張っていうことが残念だな…。 君のことが心配でたまらないよ」 悲しげな笑顔を向けられて、どう反応していいのかわからず俯いた。 不器用な私を見かねたセンター長は私の頭にポンッとやさしく触れると、そのまま会議室から出て行った。
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