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徐々に呼吸が深くなり、息苦しさが薄らいでいく。
「…大丈夫だから。
もう…大丈夫」
彼の優しい声が私の心も次第に落ち着かせていく。
すっと全身の力が抜けていくような安心感に包まれると、途端に気が遠くなるのを感じた。
背中をさする彼の手から伝わる優しさが切なくて、私の涙を誘う。
私は気づいたら、彼の腕の中にいた。
彼の温もりを思い出しながら、私はそのまま身を委ねた。
…ぎゅっと抱き締める彼の温もりは、とてもあたたかくて、やさしかった……。
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