恋の近道、ヤンキー街道!!

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「お前、あの時の家出のちびっ子かぁ~!!?」 「えっ!?」 聞きたかった言葉と、あふれんばかりの笑顔。 「両親がお互いに悪口言いあうのに聞き飽きて、電子カード使って家出してきたちびっ子かっ!?」 「そ・・・そうです!!」 言ってほしかった言葉。 望んでいた通りの再会のシナリオ。 「やっと・・・思い出してくれたんですか!?」 椅子を倒しながら立ち上がれば、両手を広げながら言われた。 「当然だ!ごめんなぁ~時間かかって!」 「いいえ、いいえ、そんな・・・・!」 「すっかり、大きくなったなぁ~!?」 止まらない嗚咽(おえつ)のままで聞けば、ニシシ!と笑いながら抱きしめられた。 「会いたかったぞ~元気してたか!?」 「み、み、瑞希お兄ちゃ~ん!」 「おーよしよし!もう泣くな!俺ちゃんと、お前のこと思い出したからな・・・?」 「はい・・・!はい・・・!それだけでもう・・・!!」 (幸せぇぇぇ!!!) 〔★凛は幸せを手に入れた★〕 こうして、カウンター越しに抱き合う私と瑞希お兄ちゃん。 「おいおい・・・記憶にない人物から、知り合いへ上昇か?」 「わははは!調子いいじゃねぇか!?」 「それも超フレンドリー!」 「とても2度目の再会とは思えないぞ?」 私達の抱擁(ほうよう)を見ながら、呆気にとられる4人のお兄さん。 「けっきょくよー お前ら、どういう関係?」 全員を代表して聞いてくる男前のお兄さん。 これに私と瑞希お兄ちゃんは、そちらを見ながら言った。 「「迷子と保護者の関係。」」 「・・・そんな昔から、『迷子』かよ・・・。」 偶然にも、声をそろえて言う私達に、くわえ煙草のお兄さんは呆れ気味にツッコんだのでした。
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