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軌跡、という言葉がある。
人生の軌跡、即ちこれまでの自分の歴史だ。
人によってその歴史は様々で、過去で、経験でもある。
自慢できる過去を周りに振って回る人もいれば、自慢できない過去に日々もがき苦しんでる人がいるかもしれない。
そしてほとんどの人が、自慢できることと、自慢できないことを抱えて生きている。
それが正しい。それが健全だ。
恋愛に関しても同じだ。
身分制度も一夫多妻制もないこの時代、この東京には様々な愛の軌跡がある。
私も多分、そのうちの1人。
だけど私には、人に言えるような軌跡はない。
命を貰い、性を授かり、この世に生まれて27年。
私の人生、即ち軌跡は、存在しない。
誰がなんと言おうと、存在しない。
シフォンのブラウスを着た、頭がお花畑の少女の時間は終わった。
鋭くあれ。鋭くあれ。鋭くあれ。
セックスは演技だ。
現実に、従え。
女は、男を簡単に信じてはいけない。
だから私は、
この男から逃れなくては。
【Optimism・Realism(オプティミズム・リアリズム】
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