158人が本棚に入れています
本棚に追加
「春留、頼む」
春留は、俺の顔を見てから、タッチパネルで三と押した。
「三人か」
動物の発情期は、人間にも影響が出るのだろうか。
「他の二人は何の動物であったの?」
春留は、パネルの文字を必死に眺めた。
兎がいるのならば、猫や犬も可能であろうか。
「猿と、オラウータン。三人は山に混じった」
野生化の道を選んだということか。
しかし、春留はどうして、印貢の家の裏にいたのだろう。
野中に解析していた情報を流して貰うと、動物になった子供は、
卵子が動物であった。
人間ではなく、人間の混じった動物ということになる。
「……発情期か」
「四区には、発情期に免疫のある子供が多い。それは、混じりです。
お互いに分かります」
最初のコメントを投稿しよう!