第六章 ジャッカロープ 三

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 港に船が着岸する。 予約もなく着岸できるとは、ホーもあれこれ手を回しているらしい。 「名護、揃えている」 「はい!」  港に子供が揃っていた。 「春留、どの子か見て」  春留は、じっと子供の姿を見つめた。 「ホー、発情期があったとしても、この子たちを自由にしてあげてね。 監禁など、絶対にダメ。実験代金は、一回ずつ金にして渡してあげて」  あれこれ条件を出していると、ホーは事務係を呼んでいた。 「概ね了解した。ここに派遣している者に、子供の面倒を頼んでみる」  ホーが子供の待遇を了承したからか、春留は子供を視線で教えてくれた。
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