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誰か『貴方の為なら死ねる』そんな風に思える人物に出会いたい。
その人の為に尽くし、死にたい。
一度そういった人物に出会えば
私はその人に愛されたくなり、求められたくなり、雑に扱われたくなり、蔑まれたくもなり、尽くしたくもなり、自分の為に死んでくれと命じられたくもなり、その人に殺されたくもなり…と言ったような常人には到底理解出来得ないだろう感情達が溢れるであろう。
そして私は自分自身が狂っていることにも気づいているだろう。
常人には奇妙なものを見る目で見られるであろう。
しかし、恐らく『貴方の為なら死ねる』そんな風に思える人物に出会ったら他人の目など気にならなくなる。
『目を開けると、そこには死をもってしてまで尽くしたい相手がいる』そんな普通の人にとっては狂気の沙汰でも私にとっては至上の悦び。
その様な思考、行動となる、最早人とは呼べないモノ
そんな風になって私は死にたいのだ。
否
そんな風…ではない、実際にそう成りたいのだ。
これを読んでいる者達は「それは恋である。」
と思うものもいるのだろうか。
しかし違うのだ。
これはそんな想いを思い願ったものにしかわからない。
ならば忠誠か?
それも違う…
ならば盲信…最早狂信か?
惜しい気もするがそれも違う
ならば何なのだ
そう問われれば私は目を閉じて、なんでもないことを呟くように、愛する人に囁くように、狂おしいほどに、わけもわからぬままに、こう言うだろう。
『愛でも忠誠でも狂信でもない…
それはただの…ただの…〔 〕である』
と…
この空白は、『貴方の為なら死ねる』と思うだけではなく、実際に行動できる、そんな人物に貴方が出会った時に自ずとわかってくるであろう。
しかしその時にはもうこの空白などどうとでもよくなっているだろう。
私はここに書き残す。
そんな人物に会いたかったが会えなかった
もしくは会っていたが離れてしまった
そんな者の嘆きとして…詩として…
涙し、手を震わせながらも書き残そう。
願わくば《次こそは》出会えると信じて。
未だ…ただの人間の詩。
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