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広縁で倒れている博雅の姿に、
慌てて階を駆け上がった足が止まる。
「……薫?」
博雅の上で身を屈めていた薫がゆっくりと立ち上がる。
振り向いたその顔は??博雅と瓜二つ。
一気に五つ六つ年を取った薫が、
典雅な笑みを浮かべて晴明に歩み寄ってくる。
「おまえ……?」
その腕を首に回されて、
薫の背丈も自分と同じくらいになっていることに気づいた。
晴明の背中がぞわりと波立つ。
……ただの石でさえ神にもなるものを……。
春花の言葉が脳裏に甦る。
自分が……薫を変えてしまったのか?変わる力を薫に与えてしまったのか?
薫の唇が晴明のそれを求めて寄せられた。
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