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紅く熟れた先端から溢れてくるぬめりを舌先で掬い取って。
口腔に深く迎え入れたそれを大きく二度三度と上下させ吸い上げた。
散々に弄られて上りつめていた身体はもう抑えがきかず。
あ、
あ、
あッ、
と細い悲鳴が上がる。
口中に蜜を放って細い肢体が痙攣した。
――金木犀の香りがした。
褥に散った小さな金の花を指で掬い……晴明はひとつ吐息を落とした。
甘い花の香りは帳台の外、
母屋中にも満ちていて。
夜気を入れようと広縁に出て格子を開けた。
簀子の端に立つ人影に気づくのが遅れて、
どきりとする。
「……春花」
どうした、
と近づくと人形のような顔が微かに顰められる。
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