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何も無い森林を歩いていると、唐突に視界が晴れ、目の前にはでっかい門が。
さしずめ、ここが王国の入口、なのだろう
その証拠に、門の前に門番とおもしき兵士が2人で警備をしている。
「む、貴様。何用だ」
「通行証を持たぬなら即刻たちされ」
こちらに気づいた兵士が口を開き、出た言葉は門番らしい定番ゼリフだった。
ま、ここもお決まりだろうな
「旅をしているものなのですが始めたばかりで、ここまでようやくたどり着いて、通行証は……」
少し悲しそうに、申し訳なさそうな演技を挟みながら言う。
「む、失礼した。通るが良い。」
「ならばまずギルドで身分登録をすると良い。ギルドカードの作成が通行証にもなる。」
情報提供どうも
「ありがとうございます。」
お礼にも気持ち(演技)を込めて俺は王国へと入る
さてじゃあまずはギルドですか。
王国内はやはりというべきか。地球でいうところの中世ヨーロッパの町並みがしっくりくるようなファンタジーあるあるな造りになっている。
「お?なんだあれは?」
周りを見渡しながら歩いていると人集りを見つける。
「おら!この奴隷が!さっさと動かんか!」
「ぅっく!……」
パシン!と響く音がこちらまで聞こえてくる。
俺はそろーっと興味本位で覗く。
太った貴族様っぽいのが獣人ちゃん?を縄で叩いていた。
わーおなんてテンプレ。
奏汰なら間違いなく飛び出していって嫌がってるじゃないか!なーんて言うんだろうな。
だが、俺は違う。
なぜなら
「貴様!奴隷の分際でこの私のいうこーーーゴシャ!ぶへ!」
俺は容赦しないからな
こういう高飛車貴族は大嫌いなんでね悪しからず。
イラッと来たから俺は容赦なくデブ貴族に蹴りをお見舞いし吹き飛ばす。
獣人ちゃんも、周りの観衆もみんな
(゜д゜)って顔になってる
よせやいそんな見るなよ。照れるだろ
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