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「つーか。いつものビッチ共はどうした」
周りに目をやると、いつもの腐れビッtもとい取り巻きがいなかったので質問をしてみる。
「今日はみんな部活なんだって。それよりも翔。ビッチって何?」
いらんことを聞いてくるなこのクソ主人公
あっそと適当に返事を返し、俺はまた無言で歩き出す。
すると、少し先の路地から何やら喧騒が。
ものっすごい面倒事の予感……
チラッと横目に路地を見ると、なんとうちの制服を着た女子生徒がDQNトリオ君たちに取り囲まれていた。
「っ!翔!助けるよ!」
と、どさくさに紛れて俺を巻き沿いにしようとしながら奏汰は鞄を投げ捨て路地へ走る
「あいつほんと馬鹿だな。喧嘩出来ねぇくせに」
そう。こいつは喧嘩もできないくせに後先考えずに、面倒事に首を突っ込む。
どうせボコられるのは確定だと思うから俺はその場から動かず、やつがボコられるまで傍観
あ、くしゃみ出そう。……出ない…この出るか出ないかの狭間って嫌いだわー
「だからいーだろー?なぁー俺らと遊ぼーや」
「ヘヘッへへへ。悪いようにはしないぜ嬢ちゃんグヘ」
「楽しぃ事しようぜ~な?」
「ひぅ!?や、やめてください!」
おーおー、典型的なチンピラ君たちだねぇー
「おい!やめなよ!その子明らかに嫌がってるじゃないか!」
路地でそんな大声出すか?ってくらいうるさい奏汰の一言
俺がびっくりしたわクソッタレ。
「あぁ?んだよ邪魔すんな」
「へへッへへ。殺すぞ?」
「楽しぃ事しようぜなぁ!!」
「今助けるからね!」
喧嘩はしたくない。嫌いだ。話し合いだ。そう昔からアホみたいに唱えてるこいつだが、何故か自分はまっさきに喧嘩ふっかけに行ってんだよな
その矛盾した考えと、言い出したら自分の気が済むまで相手の事など考えもしない自己中な態度。だから俺はこいつが嫌いなんだ
なーんて思考をしてる間にも向かって言った奏汰は一方的に殴る蹴るの暴行を受けている
「へぇっくしょい!あ、くしゃみ出た。そろそろ助けなきゃダメですかね?」
正直このままガンスルーで帰ってもいいが、そこは俺の優しさで助けてやろう。
「やれやれ。奏汰、これで貸し356個目だ。」
「くっ…翔。」
「あぁん?なんだてめぇは!」
「へっへへへへお前も殺す」
「楽しぃー事しようぜぇ?」
瞼や口元から血を流し、全くと言っていいほど歯が立たずにボコられていた奏汰を、気絶すんでで割って入る。
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