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「……っぅく、ここは」
目が覚めると真っ白な空間に俺は浮いていた。
上も下も、右も左も、全てこの空間は白だ。どこまでも白が続いている
「俺は…」
周りを見渡し、状況整理
いつものように奏汰のいざこざに巻き込まれ、やつが魔法陣に引き込まれ、それに俺は
「巻き込まれた…か」
「ふぅ~よーやくお目覚めだね~」
俺の思考が落ち着くと、突如として何も無かった真っ白な空間に一人の男性が現れる。
イケメンだった。死ね、あおっと本音が。
「今凄く物騒なこと考えたよね?まーでもいーや」
やれやれと首を横に振る男
「誰だあんた」
「おー?僕?僕はね、君をここに呼び出した張本人さ。」
両手を広げ、まるでようこそ。と俺を歓迎するように笑顔を振りまく
敢えて一つ言わせてもらう。
「そうか。殴らせろ」
「ちょ!待って!何もしてないでしーーふべ!」
ドカッ!と鈍い音とともに倒れ込む
「い、いったいなぁー。もー。僕これでも神様なんだけど。」
なるほど、神様かどおりでって、は?
神様?
「なんで神様が俺の目の前にいる?さては貴様偽物か?」
「なんでそうなるの!?まーいいや。僕は最高神ゼウス。君の住んでいた地球と、あともう二つの世界を管轄してる。」
ん?住んでいた?
「待て、住んでいたって、なぜ過去形なんだ。」
「それについて説明するためと、君にお願いするために僕が君をここに呼び出したのさ」
ゼウスが俺をここに呼んだ目的のようなものはわかった。
「だが、なぜ俺なんだ?」
「ちょうど、君の友だ「友達じゃない」わ、分かったよ。じゃー、知り合いの奏汰君。奏汰君が勇者召喚の対象になったのはわかるね?」
あぁ、と俺は首を縦に振る
「勇者として召喚され彼はもう一つの世界の、人間達の問題の解決に務めることになる。だが、僕が懸念する問題は別にあるのさ」
今、現時点でこいつが何を言いたいのか、ものすごーくなんとなくだが予測がつく。
あ、言ってなかったが。俺はちょいオタが入っている。
「僕の問題ってゆーのはね。そのもう一つの世界の調整を任せている自称ゼウスを名乗るおバカさんの暴走を止めること。」
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