術なし

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夕方リビングでゴロゴロと寛いでいると ーガチャ 慎吾だ! 俺たちの両親は共働きで帰ってくるのは暗くなってから だからこの時間に帰ってくるとしたら決まってる ー今日は出迎えてやろうかな なんて嬉しさを押さえて上から目線で考える リビングから出ようと歩き出した時 複数の靴音 そして何を言ってるかまでは聞こえないけど 何人かの話し声 ー誰か連れてきたのか 慎吾を迎えに行く足が止まる すぐに騒めきは近くまで来て リビングと廊下を繋ぐ扉が開いた 「おっ!蒼だ。久しぶりだなー!」 慎吾が開けたのだと思いきや いつか見たような気がする大きな人が立っていた ーなんだっけ、、、グリズリー? つい最近夕飯を食べながら慎吾と見たドキュメンタリーに出ていた野生の熊を思い出す グリズリーは俺の頭をガシガシ撫でて 笑顔でうんうん頷いている 知ってるような知らないような目の前の人に 驚き固まっていれば 「ったー!」 突然大きな人が小さくなった 「お前は人様の家に上がる礼儀もないのか」
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