2・空気病院

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《クルマに声を拾う何かがある。そこを突き詰めれば大きくゆすれるはずでもある。人権を言ってカネが取れる。人権とカネは別次元のものだ。取れるものは取る、それがぼくの考え方だ》。  ぼくは普段、かかりつけの病院と、訴訟の泥仕合を際限なく展開しても、一向に構わないし、一向にそれに臆しないと思っている。  ねえ、一緒にドロドロになろうよ、  という具合に。  そこに甘い快楽を見出そうともしている。  いまに至るまでどれだけここの病院に泣かされてきたかを思うと、その積もり積もったマグマの塊が、斜面を焼焦がしながら駆けくだる勢いで、訴訟にその思いをぶつけてやりたい衝動で、張り裂けばんばかりだ。  出来の悪い他の患者のひとりやふたり、死のうが、赤く焼けとけている鉄の棒を喉から差し込まれようが、ぼくの知ったことではないのだ。ぼくはこういうところにまで押し上げられた。  結局、E**の圧力というものは、ダジャレを押し付けているとぼくは解した。病院側がダジャレを生産しているのだ。その見解が、E**病院の見解と同じものかどうか、そこにはなんの保証も担保されてはいないのだけれど。
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