1・空気警察

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「氏名、生年月日、年齢……」 「青ノリがついています。白い前歯に。白バイ隊員さん」  250km/hのドライバーが言う。    時刻は、白バイ隊員もとったはずの、昼食時間後の、午後一時半くらいであった。  いっぺんに、あたりの空気が入れ換わった。  すべてを押し流しては、笑いの空気が、その場を染め上げた。 「えっ!」  と隊員が漏らすと、輪をかけて、笑いの混沌状態めいて湧いた。  結局、250km/hのおとがめはお流れになり、あらためて空気の重要性を、人々は再確認するのであった。  そしてこれが、空気が法と呼ばずになんであろうかの、好一例となったのである。
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