やっぱり・・

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 目を開けると、そこには見たことない、真っ白い天井と蛍光灯が見えた。  自分がベットの上に寝ている事に気付くまで少し時間が掛かった。  私の名前は中條優美28歳。高校教師を生業としている。彼氏はいる私が担任の生徒。 「ここどこ?」 体を起こして見渡した。 正面に以外の壁と床は真っ白。出入り口もない。 正面は一面ガラス張りで、ガラスの向こうには見知った顔ぶれが見える。 柊良、私の彼氏。 椿奏、火事で家を無くし家族は入院中、保護という名目で一緒に暮らしている。 小松蜜柑、教頭事件で保護し、両親の海外勤務の関係でご両親に面倒を頼まれた。 喜苗名檸檬、蜜柑の幼なじみで、本屋騒動を機にマンションに良く顔を出す様になった。 みんな笑顔で話をしている様だ。 あることに気付いた。 「私が・・いない」 優美は、ベットを降り、窓に近寄りガラスを叩いた。 ドン、ドン 「私は、ここにいるよ」 ドン、ドン、ドン、ドン! 「みんな気付いて、ここにいるよ」 ドン、ドン、ドン!、ドン!
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