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「ほう・・・。思い当たる節でもあるのかい?」 タナカは口をパクパクさせるがなかなか声を出さない。 「さっさと話せや!」 「ひぃ!ぼぼ、僕は、ストーカー、でした・・・。会社の同僚の、女の子をつけていたら、バレて、彼女は走って逃げ、階段から、転げ落ちてそのまま・・・。」 「死んだのか。」 タナカは静かに頷いた。 「つまりだ。俺達は皆それぞれの罪源によって人が死んだんだ。」 イガラシのその言葉に皆黙り込んだ。 全員が思い当たるかのように。 「待ってくれ!俺は本当に思い当たる節がないんだ!」 「じゃあハヤテくんの罪源を聞こうじゃないか。」 ハヤテはゆっくりと口を開いた。 「強欲さ。僕はね、なんでも欲しがってしまうんだ。才能、お金、愛情、そして人の命さえも。」 タナカとは裏腹に悪びれる様子はない。 「何人の命を奪ってきたの?」 「そんなの数えてないよ。街を歩いていて見かけた人、その人はどんな命乞いをしてどんな顔で死ぬんだろうって気になったらやっちゃうんだ。」 彼は、思っていたよりもイカれていた。 「て、てめーが一番の悪人じゃねーか!」 「悪人?欲望のままに生きる、それのどこが悪人なんだい?」
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