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きっとハヤテは誰よりも純粋な子供なんだ。
恐怖心、罪悪感を知らずただ好奇心に任せて生きている、子供。
「まあ僕のことはもういいじゃん。これでタローさんの罪源がわかったね。」
俺の罪源。
残り1つの罪源はーー。
「傲慢・・・?」
「傲慢ってどういう意味?」
アゲハはここまで来ても緊張感が見えない。
「傲慢。プライドって言えばわかるか?姉ちゃんよ。この男は異常にプライドが高いんだろう。」
「やーね、プライドの高い男は。」
俺が傲慢だと・・・?
しかもそれが原因で人が死んだ?
「信じられるか!俺は誰一人殺していない!」
「タローさん、あんた何やってる人だ?」
「お、俺は中学教師だ・・・。」
「なるほどな。さしずめ、自分の考えを人に押し付けて否定を認めない、それで追い詰められた誰かが自殺でもしたんだろうな。」
違う・・・。
そんなはずはない。
「俺は、ここで磔にされるような人間ではない!俺の教えを求める生徒たちだってまだいるんだ!ここで死んではいけない人間だ!お前らと違ってなぁ!」
俺は全員からの視線を浴びた。
軽蔑の目、怒りの目、そして哀れみの目・・・。
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