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仕事を終え帰宅する。
「ただいま」
「オカエリー」
今までなら家に帰っても、誰も返事をしてくれなかったけれど、こうやって、言葉がかけられるだけで疲れもぶっ飛ぶ。
「今から餌をやるな」
「エサー!エサー!」
どんなに疲れていても、まずはオウムに餌と水をやり、篭の中を掃除する。
バサバサと羽根を羽ばたかせて喜ぶオウムの姿に目を細める。
「ん? あれ? お前、最近、トイレを我慢しているのか?」
小首を傾げてオウムに聞くが、餌に夢中。
いや、餌に夢中じゃなくても返事などするわけがないのだが、篭の中の糞切り網も敷き紙も、飼いだした頃よりも遥に綺麗である。
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