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 訪れた衝撃は予想よりも遥かに柔らかいものだった。いや、最期なんて案外こんなものなのかもしれない。  不意に隣から呻き声が聞こえ、そこで私は我に返った。 「……寛治!?」  見覚えのある顔が痛みに歪んでいる。様子を見ようと上体を起こしかけたものの、体中が痛んで自由が効かない。  どうして? 状況が理解出来ない。屋上にいたはずの寛治がどうして地上に?
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