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「ありがとう。生きてるよ」 「……良かった」  私の言葉を聞き、寛治は笑みを浮かべてそのまま動かなくなった。 「寛治!? 寛治!?」  腕は動かせた。慌てて鞄を開ける。  かろうじて生きていた携帯で、私は119番にかけた。110番も脳裏をかすめたが、事件のことなんてどうでも良かった。一刻も早く寛治を病院に連れて行きたかった。
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