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この間にも、 マトン・カリー、 タンドリー・チキンとバターライスのセット、 タマネギとカリフラワーの炒め物、 パチャディと呼ばれる、 ヨーグルトと野菜を和えたような料理――といった品々が、 次々と運ばれてきていた。 レイコさんは、 最初のうちこそ落ち着かない様子でいたが、 スパイスの香りにいざなわれるように、 マトン・カリーをナンに乗せて一口二口ぱくつくと、 おいしい、 といって、 にわかにその顔を輝かせた。 「…宿についたら、 ノベタ様用にクルター、 女性の方用にパンジャービー・ドレスをご用意してございますので、 速やかにお召し変えをお願いします。 かつら、 付け髭、 カラーコンタクトなどの小物も各種取り揃えておりますので、 ご利用ください。 翌朝、 午前9時のご出発となります。 目的地はアーグラー。 私の配下が運転する長距離バスが、 ニューデリー駅前から出ていますので、 それにご乗車いただきます。 バス停まで、 お二人を、 象が先導します。
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