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そんな想像にぼくらが恍惚とし始めたのを見透かしたように、 、 アマー氏は「お飲み物はラッシーになさいますか、 紅茶になさいますか」と尋ねた。 ぼくが紅茶、 レイコさんがラッシーを頼むと、 アマー氏は厨房に向かって、 威厳のある野太い声で何か叫んで、 再び説明を始めた。 「アーグラー・カント駅、 午前11時着です。 ここから7番のバスで、 皇帝シャー・ジャハーン祀られるところの、 タージ・マハールへ向かってください。 息を飲むような白大理石の輝きと、 シンメトリックなその威容とに、 しばし、 目を奪われることでしょう」
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