ACT11

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そして、バトル前日となった。 一輝、浩太、佑一で群馬県の碓氷峠で最終チェックをしていた。 「一輝!浩太くんは大したもんだな!数本しか走ってないのに、碓氷のダウンヒルを、あそこまで走るとは!」 「佑一!言っただろ!コースを覚えてなんて言ってるウチは甘いんだよ! 目の前のコーナーを瞬時に判断して走らないと! 確かに判断でワンテンポ遅れるかも知れないが、そんな事は百も承知さ! 数本、走ればコースなんて覚えちまうんだよ!」 「凄いな、それは! それより一輝の方は大丈夫なのか?」 「どうかな?沢木もTEをバッチリ仕上げて来るだろうからな、それに碓氷は沢木が何十年も走っている峠だ、正直、勝ち目のナイ、バトルかも知れないが、俺は、それで良いんだ!このバトルは勝ち負けじゃないのさ!」 「勝ち負けじゃなく、何の意味があるんだ!」 「プライドだよ!」 「プライド?」 「3年前に見た、沢木のドライビングに俺は魅せらちまったんだ! 公道で、あんな走りを見たのは初めてだったんだ! だが、負けたまま終わらせたく無かったんだ! 同じ負けでも正式なバトルをし全力を尽くし納得の行く負けを、、、」 「納得のいく負けか、、、なんとなく分かるさ!」 「佑一!沢木は、明日の軽自動車バトルで和馬くんが負けるのを望んでいるんだ!」 「自分の息子が負けて欲しいのか?何だそれ?」 「沢木は最初は俺に息子を負かして欲しいと頼んで来たんだ!だが断った!」 「だよな?俺たちがガキと走るのはチョットな、、、」 「それで提案したのさ、和馬くんの相手に浩太を出す代わりに、俺とのバトルを受けて欲しいとな!」 「そんな、やり取りがあったのか、、、で、浩太くんは勝てるのか?あのR2に?」 「どうかな?しかし、バトルは明日だ! 明日の主役は若き走り屋だ!俺のバトルはオマケだぜ! 忘れないでくれよ!」 そして、バトルの夜へと、、、
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