ACT11

3/5
前へ
/57ページ
次へ
「待てよ琢磨!和馬くんは、お前を追いかけて走り屋になり、あの軽自動車で今じゃ負け無しなんだぜ! それを和馬くんから取り上げるのかよ!」 「正樹、取り上げるんじゃないんだ!和馬が仕事に打ち込めば嫌でも毎朝、碓氷を走らないとならないんだ! わかるだろ?車を降りる訳じゃないんだ! つまらないバトルからは卒業して欲しいって事さ! 昔、俺がチームから抜けた様にな!」 「琢磨の気持ちも分かるが、決めるのは和馬くんだぜ!」 「そうだ、それで小島に連絡し、一芝居打った訳だ!」 「まさか、今度のバトルは琢磨も絡んだ複線なのか?」 「俺は、先月、小島に和馬とのバトルを申し込んだんだ」 プルルルル 「トップファクトリー、、、沢木琢磨?」 「はじめまして、今、碓氷で走っているスバルR2のガキは知ってるだろ?」 「あんたが、親父さんか!どうした?」 「和馬を埼玉に行かせる、バトルの相手をしてあげて欲しいんだ!もう君にしか頼めないんだ!」 「どう言う意味かは知らないが、悪いがガキの相手する程、暇じゃなくてよ! だが、あんたが俺のリベンジを受けてくれるなら考えても良いぜ!」 「リベンジ?何の話だ?」 「忘れたかい?3年ぐらい前に碓氷峠で、あんたのTE71と走ったランタボを!」 「ランタボ?」 「俺はガキとは走らないが、同年代なら走りたいんだ! 幻のTE71と呼ばれた沢木琢磨と本気のバトルがしたい。 もし、あんたが受けてくれるなら、ウチの甥っ子をR2の相手に出す!ガキにはガキだ!どうだ?」 「、、、って事があり、今回の話になったんだ! で、和馬のバトルは、かなりの苦戦になるはずだ! 出来るなら小島の甥っ子、風見くんに和馬を負かして欲しいんだ!」 「ソイツは和馬くんに勝てるのか?」 「勝てるかは分からないが、少なくとも今まで通りには行かないだろう! それは、同じ軽自動車だからだ!この矛盾が分かるか?」 「さあ?俺にはサッパリ?」
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加