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そして、バトル前日となった。
一輝、浩太、佑一で群馬県の碓氷峠で最終チェックをしていた。
「一輝!浩太くんは大したもんだな!数本しか走ってないのに、碓氷のダウンヒルを、あそこまで走るとは!」
「佑一!言っただろ!コースを覚えてなんて言ってるウチは甘いんだよ!
目の前のコーナーを瞬時に判断して走らないと!
確かに判断でワンテンポ遅れるかも知れないが、そんな事は百も承知さ!
数本、走ればコースなんて覚えちまうんだよ!」
「凄いな、それは!
それより一輝の方は大丈夫なのか?」
「どうかな?沢木もTEをバッチリ仕上げて来るだろうからな、それに碓氷は沢木が何十年も走っている峠だ、正直、勝ち目のナイ、バトルかも知れないが、俺は、それで良いんだ!このバトルは勝ち負けじゃないのさ!」
「勝ち負けじゃなく、何の意味があるんだ!」
「プライドだよ!」
「プライド?」
「3年前に見た、沢木のドライビングに俺は魅せらちまったんだ!
公道で、あんな走りを見たのは初めてだったんだ!
だが、負けたまま終わらせたく無かったんだ!
同じ負けでも正式なバトルをし全力を尽くし納得の行く負けを、、、」
「納得のいく負けか、、、なんとなく分かるさ!」
「佑一!沢木は、明日の軽自動車バトルで和馬くんが負けるのを望んでいるんだ!」
「自分の息子が負けて欲しいのか?何だそれ?」
「沢木は最初は俺に息子を負かして欲しいと頼んで来たんだ!だが断った!」
「だよな?俺たちがガキと走るのはチョットな、、、」
「それで提案したのさ、和馬くんの相手に浩太を出す代わりに、俺とのバトルを受けて欲しいとな!」
「そんな、やり取りがあったのか、、、で、浩太くんは勝てるのか?あのR2に?」
「どうかな?しかし、バトルは明日だ!
明日の主役は若き走り屋だ!俺のバトルはオマケだぜ!
忘れないでくれよ!」
そして、バトルの夜へと、、、
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