ずっと一緒だよ

10/17
前へ
/17ページ
次へ
それからも琢哉の両親はたびたび、 「琢哉が好きだったんだ」 っていろいろ持ってくる。 続く思い出話に苦笑いで対応しながら隣をちらり。 夢現のときにだけ現れていた琢哉は。 ……いまは常に、私の隣にいる。 すこし目尻の垂れた、優しい微笑みをたたえたまま、立っている。 そして時折囁くのだ。 「ずっと一緒だよ」   病院にいたときに感じた違和感。 琢哉の両親に対して抱く違和感。 その正体を知りたくて、少しずついろいろ調べていった。 といっても、ネットの海をうろうろ彷徨うだけで、どうしていいのかわからない。 でも、その中で一つだけ引っかかったことがある。 現場にいた、作業員の言葉。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加