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そこで知ったのは……琢哉が、死んだってこと。
“鉄骨落下事故。
死者一名、重体一名”
見出しに踊る文字。
死者のところには琢哉の名前。
「……嘘。
嘘よ」
あたまから一気に血の気が引いたせいか、目の前が暗くなる。
血液はまだも下に下がっていき、指先が冷たくなって細かく震え出す。
「嘘。
そんなの、信じない」
真っ暗になった視界、琢哉の声が聞こえた。
――ずっと一緒だよ……。
両親を問いただした。
琢哉はどうしたのかと。
もしかして、ネットに載ってたのはなにかの間違いじゃないのか、そんな希望に縋って。
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