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費用はすべて事故を起こした建設会社持ちで、慰謝料もかなりの額がもらえることになってるので、これからの生活は心配しなくていいらしい。
ひさしぶりの我が家っていっても、なにもかもが変わってて落ち着かない。
退院した翌日、わざわざ琢哉の両親が訪ねてきてくれた。
「愛菜さんだけでも無事でよかった」
私の手を取って涙を流す、琢哉の両親に戸惑った。
だって、琢哉は私をかばって死んだ。
なら、私が責められるのは当然。
なのに、琢哉の両親はそんなこと、一言も云わない。
むしろ、私の身体を気遣ってくれる。
……過剰なくらいに。
さらにはもうすぐ娘になるところだったんだ、これからもいままで通り、いや、いままで以上におつきあいさせて欲しい、とまで云われ、完全に困惑した。
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