精霊と決着

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 ハムファイトは警備の騎士に引き連れられてどこぞに消えていった。  この後、彼にはどんな処分が待っているのだろう。  まあ、そこらへんは俺の関知するところではない。 「で? この落とし前はどうつけるつもりなのだよ?」 「そんなものは決まっている。僕たちの反則負けだ。特に先ほどのハムファイト君の狼藉は申し開きのしようもない」  ラッセルは思いのほかあっさり頭を下げた。  俺たちに突っかかってきた最初の高圧的な態度を考えると相当な肩透かしである。 「まったく不本意な終わり方なのだよ……」  ラルキエリは口を尖らせて不満そうに愚痴る。  しかし、それ以上は何も言わない。  合理的な彼女はラッセルを責めたところで得るものは皆無とわかっているのだろう。  全面的に謝罪しているのだから、もはや俺たちの勝利は揺るぎない。  だが、このままラッセルたちの反則負けで終わらせていいもんか?  周囲を見渡してみる。  会場の客たちは長い中断にすっかり冷めた空気を醸し出していた。  こんな雰囲気で勝ちが決まって、それで筋トレ理論を浸透させることに繋がるのか?  正直、微妙な気がする。  もっとセンセーショナルに筋トレがスゴイと印象付けなくては意識の変革は起こせないんじゃないかと思う。  決闘で勝っても、成果を勝ち取れなくては意味がないのだ。  だから……俺はラッセルにひとつの提案をすることにした。  ――ここはいっちょ、俺とお前の直接対決で最後の勝敗を決めてみないか? と
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