プロローグ

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 (くそお、また日本人に対する嫌がらせか!)  日本政府と外交問題で衝突すると、連中は必ずこれをやる。理由はなんでもよく、「お前はスパイだ!」と決めつけて、本社からたっぷり賄賂を請求するのだ。  そう思っていたら、係員は銃を持ってないか手探りで検査したあと、「服を脱いで裸になれ!」と言って、パンツまで脱ぐように要求した。  なんと肛門の中まで調べやがる。これは屈辱だ。  (まるで囚人じゃないか! 訴えてやる!)  「もういい、服を着ろ!」というから背広を着たが、もう悔しくて仕方ない。  まさに問答無用といった態度に、「なんだってこんな真似をする! 訳を言え!」  こう抗議したら、思いがけない返事が返ってきた。  「我が国の徴兵に応じず、国外へ逃亡した。お前がやったことは悪質な敵前逃亡だ」  なんと俺に召集令状が来たというのだ。
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