北極星も眠る夜に

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「何歳だ?」 「14歳」 もっと幼く見えていたのに、自分と一つしか違わないことに、オレは驚いた。 「なぜ……」 どうしてここに来たのか、と訊こうとして、思いとどまった。 答える方も、聞く方も、楽しい気分になんてなれなさそうな質問だ。 「僕は、どうしたらいいのかな?」 そいつ――シンが訊いた。 「ついてこい。 服も適当にさがしてやる」 ひ弱で、あまり役には立たなさそうだが、グループのメンバーが身ぐるみを剥いだヤツに凍死でもされると目覚めが悪い。 オレはシンをねぐらに連れていってやることにした。
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