第2章 お世話になるニャ

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「光、助けて!」 「ここは俺に任せるニャ(心優しい光の神に戦いは無理ニャ。神様、七都を頼むニャ)」 〈七都を庇う光の神の前に出て仁王立ちになる猫魔〉 「あら、野良猫が私に刃向かうつもり?」 「俺が相手になるニャ」 「笑わせるわね」 「言っとくけど俺は野良猫じゃないニャ」 「お黙り!」 〈妬みの物の怪のムチが飛ぶ〉 ビシッ!! 「つっ、やったニャ。猫パンチ!」 「その程度?」 ビシッ!!ビシッ!! 「うっ、今のは少し効いたニャ」 「もっと、もっといたぶって差し上げてよ」 「(今こそ恩返しのチャンスニャ。こんな時の為に強くなったのニャ。俺は強くなると決めたのニャ)」 「ほらほら、どうしたの?かかってらっしゃい」 ビシッ!ビシッ!ビシッ! 「今度は俺の番ニャ、猫爪の舞い!」 「アタクシを本気にさせたわね、後悔するが良いわ」 ビシッ!!ビシッ!!ビシッ!! 〈何度もムチで打ち猫魔の身体に巻き付けて締めあげる〉 「うっ、ぐあっ」 「猫魔!」 「か、神様…お、俺は…大丈夫…ニャ」 「光、どうして戦わないの?前の光ならすぐに飛び出して行ったのに」 「ひ、光は…七都を…守ってる…ニャ」 〈その時天から紫色の光が現れ光の神の腰の剣を光で包む〉 「何?光、腰の剣が輝いてる」 「フッ、あいつめ」 「しぶとい猫だ事」 「くっ…」 「これ以上の狼藉許すわけにはいかぬ(光の剣よ、私に力を貸してくれ)」 「化け猫でもこの程度なのに、お前のような人間が私に敵うとでも思ってるの?ひと捻りで地獄へ送ってやるわ」 「それはどうかな?」 〈静かに腰の剣を抜き構える光の神 。紫色の光が両刃の剣にまとわりつくように輝いている〉 「な、何なの、お前は?」 「つぇーーーい!」 〈光の剣を振り下ろすと空を斬り猫魔を締めあげているムチを切り裂く〉 「己、生意気な!これでも喰らいなさい!!」 〈光の神めがけてムチが飛ぶ〉 ビシッ!! 「うっ、くっ」 「光!」 「もう許さないニャ、お前だけは絶対に許さないぞ!ぐあーーーーーっ!!」 〈猫魔の全身の毛が逆立つ〉 「え?あれが猫魔?」
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