第1章 えーーーっ?神様が引退?!

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〈猫魔に猫まんまを食べさせて餡が戻って来る〉 「猫ちゃん美味しそうに食べてるわよ。天使さんも一緒にね」 「すまぬな」 「良いのよ。そんな事より、貴方のヒーリング能力…興味深いわ」 「な、何故そのように顔を近づけるのだ?」 「前の光はちょっと乱暴で好きじゃなかったけど、魂が変わると顔つきまで変わるのね」 「は、離れてくれぬか」 「フフフ、お顔が赤いわよ。か・み・さ・ま」 「何故だがわからぬが、身体が熱うなった。この身体まだ本調子ではないようだ」 「いえいえ~それは健全な男の身体よ。ほら、ここがこんなに元気」 「うおっ、な、何故このような…」 「男性が女性に魅力を感じるとこうなるの」 「肉体を持つという事は、厄介なものなのだな」 「ねえ、ここで仕事しない?住・み・込・み・で」 「うっ、そのようにそなたの手が触れると、そこが硬うなって痛い」 「どう?その気になった?住込み」 「この者には妹がおったな?心配しているのではないか?」 「妹と言っても血が繋がってるわけじゃないし、今は別々に暮らしてるんだから良いんじゃない?」 そんなわけでこの療養所の世話になる事になったのだが… 〈翌日の療養所〉 「お兄ちゃん!もう大丈夫なの?本当に生きてるのね?本当に本当に大丈夫なの?」 「あ、ああ、心配をかけてすまぬ」 「変な喋り方ね、どうしちゃったのよ光?」 「ああ、光君ね、ちょっと記憶が無いみたいなのよ」 「えーーー?」 「そ、そうなのだ」 「その変な喋り方なんとかならないの?」 「すまぬ」 「変でも何でも生きててくれたら良いの」 「私は、今の光君素敵だと思うわ。物腰が柔らかくて」 「そぉうおー?何だか気持ち悪いけど」 「お兄ちゃん。私を置いて死んだりしないでね、約束よ」 〈泣いてる満の頭を良し良しと撫でる光の神〉 「痛っ」 今のは、この身体の持ち主の感情か? 心臓が…肉体が憶えていたと言うのか? 物狂おしいほどに妹を愛していたのだな。 〈数日後〉 「お兄ちゃん、本土に行くわよ」 「私も一緒に行くのか?」 「七都も」
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