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カレシは地方出身だったので、
新幹線に乗って挨拶に行った。
新幹線の駅を降りてから在来線に1時間
駅を降りてからもタクシーで15分ぐらいかかる
東京生まれの私にとっては ど田舎の地だった。
田んぼと畑に囲まれた住宅地
大きなドブ
白いヘルメットを着用して自転車に乗る学生
平屋建ての家はサザエさんを思わせた。
カレのお父さんは銀行マンで
それはそれは堅実で真面目な人だった。
お母さんは専業主婦で、畑で食べる分の野菜を作っていた。
こんなふうに生活して
息子を東京の大学に送り出したのだなぁと思うと、
やっと就職した息子を私が奪ってしまうような気がして
ちょっと胸が痛んだ。
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