ねこのしっぽ

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登る事の出来ない僕は、下からノアを眺める。 ノアは更に上を眺めていた。 僕もその先を見る。 その先には…… 「綺麗な月……」 大きな大きな満月が僕達を包んでいた。 短いような長いような、優しくて強い空間を堪能すると、 「帰るの?」 登った時より早いスピードでノアは降りてきた。 相変わらず何も言わずに、クイクイっと尻尾を動かし帰って行く。 帰宅すると丁度、 「晩御飯よー」 ママの明るい声がした。
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