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それから一週間ほど経った時の事だった。
僕はその日、疲れてベッドで眠っていた。
目が覚めたのは、
「あなたー!
大変!ノアが……ノアが居ないの!」
ママの悲痛な叫び声でだった。
いつも居る時間に居ないノア。
ママとパパは辺りを必死に探した。
でも……
「全然見つからないな」
「どうしようあなた……
あの子最近体弱ってたのよ……」
パパは考え込んだ。
「だからかもしれない……」
「だからって?」
ママは聞きたくなかったが聞かずにはいられなかった。
「あいつもこの家に来てもう20年だ。
猫は死ぬ姿を見せないというじゃないか。
……そっとしといてやろう」
パパは静かに涙を流した。
ママはわんわん泣いた。
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