642人が本棚に入れています
本棚に追加
「久しぶりにお前から電話が来た時、泣きそうになったよ。
生きててよかったって、マジで思ったくらいだし。
…ありがとうな、連絡してくれて」
健のこの言葉に、自分の頭を殴りたい衝動に駆られた。
こんなに心配させてしまったんだと思うと、申し訳ない気持ちとありがとうという思い。
身勝手な俺を許してくれる健の寛大さに胸が熱くなった。
「ごめん…心配かけて」
「…いや、いいよ。
お前もいろいろあったんだろ?」
「……」
「帰国するっていう報告より、一番驚いたのは……
……まさか、お前と白河さんが別れていたなんて……」
健は、俺が話した“ある事情”を口にした。
最初のコメントを投稿しよう!